ふくおか子どもの医療を守る会
福岡県内の、中3までの医療費無料化と
子どもらが保険で良い医療を受けられるように取り組んでいます

2016年11月13

すべての子どもに無料で良い医療を!
「ふくおか子どもの医療を守る会」のあゆみと現在の課題
代表世話人 岡本 茂樹

2015年4月より、小林増藏前会長より、「ふくおか子どもの医療を守る会(以下「守る会」と略)の会長を引き継いだ岡本茂樹といいます。福岡市東区で小児科クリニックを開業して21年になります。新会長としてご挨拶申し上げます。


 「守る会」は、1998年より、すべての子どもが安心して保険医療を受けられることを目指して活動しています。「乳幼児医療費助成拡大連絡会」として活動が始まりましたが、助成の拡大が進んだことや保険料滞納・保険証取り上げなど医療と貧困、受診困難が問題となる中で現在の名称に変更になりましました。子どもの「医療を受ける権利」は、『日本国憲法』や『子どもの権利条約』で保障されています。親や親の経済力を自分で選ぶことができない子どもたちの健康を守る医療は、義務教育と同じように中学生または高校生まで無料であるべきだ、というのが「守る会」の基本的考えです。治る病気も受診できないことによって悪化することもあります。慢性疾患で闘病する子どもは受診できないことでより苦しむことになります。無料で安心して医療を受けられることは子どもの権利です。


 「守る会」は県内の子育て中の父母、保育士、医師、歯科医師などで構成されています。福岡県歯科保険医協会は当初から「守る会」の中心的存在で、福岡県保険医協会は2000年から団体会員の一つとして大きな力となっています。また新日本婦人の会は、子育て中の保護者の声を「守る会」に反映し、自治体に届けるのに大いに貢献しています。


 「守る会」は、福岡県、福岡市、北九州市ほかの自治体と懇談を重ね、これまでに累計22万5千筆余の助成拡大の署名を集め、3次にわたり福岡県議会に請願を行ってきました。しかし、いずれも継続審議となり採択されていません。
福岡県では2008年10月より、子どもの医療費助成対象が3歳未満から就学前まで引き上げられ、目標に向かって大きく前進しました。しかし、全国的には中学・高校卒業まで医療費無料という自治体も多く、福岡県の助成は全国でも最低のレベルでした。

 2016年10月より、福岡県は、入院は中学卒業まで無料化した上に、外来も小学校卒業まで助成を拡大することを決めました。しかし、3歳から就学前までの子どもは一医療機関毎に月一回800円、小学生は同1200円の一部自己負担を導入しました。そのため、これまで就学前まで無料であった福岡市や北九州市その他の自治体が600円(または800円、北九州市は3年間のみ500円)の一部自己負担を導入するという改悪が行われました。たとえば福岡市における助成拡大のための財源を無料だった就学前の一部自己負担の導入に求める(無料化に必要な16億円を10億円に圧縮する)という本末転倒な改悪は、受診機会の多い幼児を育てる比較的所得の低い若い子育て世代を直撃するものであり、「守る会」はすぐさま福岡県、北九州市、福岡市に一部自己負担導入の撤回を申し入れました。今後も、福岡県に対し、世論を喚起し改善を求めていきます。

 全国的には東京都他県レベルで中学生まで無料化が実現されている自治体がいくつもあります。守る会は、今後も保護者アンケートや医療機関アンケートを実施し、また小児の医療費無料化を求める患者署名を幅広く行っていくつもりです。市民、県民の子どもの医療費無料化を求める声を患者署名で集約し、福岡県議会に請願を続けるほか、福岡市、北九州市ほかの自治体と懇談していくつもりです。また福岡県民に対する小児の医療費無料化の必要性、子どもの医療を受ける権利についての啓蒙活動も行っていきます。

 今後も皆様の絶大の支援協力をお願いする次第です。

「義務教育までの医療費助成拡充を 一日も早く実現しよう」
前代表世話人 小林 増藏

 私どもは子どもの医療費の一部負担金(窓口負担)をなくし、いつでも県内であればどこでも保険証一枚で良い保険医療が受けられ、早期受診により重症化しないようにしたい。将来を担う健全な子どもの育成を願い、乳幼児を持つお母さんや医師・歯科医師、団体などからなる〃福岡県乳幼児医科・歯科医療費助成拡大連絡会〃を結成し、県議会請願の署名活動や県や福岡市、北九州市への要請などをメインに活動しています。

 2008年には私どもの活動が一定成果をおさめ、入通院とも小学校就学前まで医療費助成が拡大されましたが、同時に「就学前までの入通院での窓口負担」、「寡婦助成制度の全面廃止」「障害者医療の自己負担」などの福祉後退策も導入されました。

 2008年10月から「義務教育までの医療費助成拡充」「ふくおか子どもの医療を守る会」を新たな目標としを別称として再スタートしました。

 それ以降ですが、全国的に都道府県、地方自治体単位で乳幼児の医療費助成制度が、就学前から小学校、中学校へと拡充されていますが、福岡県での医療費助成拡充は行われていません。県内の各自治レベルでの医療費助成が少しずつ進んでいる状況です。ところが自治体だけでは助成拡大の負担は大変重く、実施できるところとそうでないところの「格差」は広がっており、住むところに関係なく保険証一枚で、良い医療を受けるために一日も早い県での助成拡大が必要です。

 他県から来たお母さんから「前のところではお財布なしで(病院)行けたのに、なぜここではお金がかかるの?」という声が多く聞かれます。病気は早期発見、早期治療がもっとも効果的ですが、今の助成制度では、いっぺんに2人の子どもが夜間に病院にいった場合など多額の支出となり、子育て中の若い両親にとっては大きな負担になります。

 以上述べました様に、安心して子どもを産み育てていける社会と子どもの医療を守るために、今後共粘り強くいろんな形で、積極的に活動に取り組んでまいりますので、ご協力よろしくお願い致します。

あってよかった もっと広げて  乳幼児医療費助成
世話人 松浦美智子


 このところ子どもの虫歯は、以前に比べて大変少なくなっています。6年に1回の歯科疾患実態調査で、3歳児の乳歯う蝕は昭和60年に一人平均2.9本でしたが、平成10年では1.8本になっています。

 これはおうちでの歯磨きや食生活の注意などお母様方の努力の成果であり、またシーラントやフッ素などの予防が広く行き渡るようになってきた結果だと思います。

 生まれて6ヶ月頃かわいい歯が生え始めたときから、中学生になる頃の永久歯列完成まで、お口が健康な状態で育ってほしいとどの親も願っています。これを実現するには、発育の節目節目での注意や手入れ・専門化のアドバイスが必要です。1歳半や3歳児健診で歯の検診もありますが、これだけでは不十分です。最近は虫歯のないうちから予防のために歯科医院を訪れる子どもも多くなっています。初めから痛い思いをするのでなければ子どもは歯医者さん大好きになります。(おとなでは歯医者大好きはめったに見られませんが!?・・・・・)

 一方虫歯が減ったとはいえ、地域差や個人差が大きいといわれています。まだまだ重症の虫歯や、どうせ生え変わるからと放置されたり、スポーツドリンクの間違った飲ませ方でひどい虫歯を作ったり、かみ合わせや歯並びの問題があったり・・・・・診療室ではもっと早く来てくれていたら!!と思うこともたくさんあります。

 こういうとき、せめて就学前まで医療費の心配なく歯科医院を訪れることができたら、ておくれになる子どもも少なくなると思います。そしてお母様方と私たち専門家で一緒になってもっと子どものお口の健康を守っていけたらいいですね!

「子どもたちのために、福祉の充実を!」
世話人 南川敦子(保育士)

 私は、認可保育園で10年間保育士として勤め、1995年(平成7年)に現在の認可外保育園を設立しました。

 認可外の保育園を開設するにあたって、基準や届出すべきことがあるのではと思い、行政の方にご意見をお聞きしようと福岡市の福祉課に電話しましたが、「認可外でしょう、ウチは認可園が中心ですから」と言われ、行政に対する疑問と矛盾を感じたことがありました。

 何か同じ子供たちを預かる身として、行政の方は認可であうが、認可外であろうが同一の対応をしてくれると思ったのが間違いだっのでしょうか。

 さて、医療費助成制度について、お二人の保護者の方に尋ねてみました。「せめて就学前まで助成制度があれば助かります。医療費として月に1万円は考えています。ちょっとした鼻水などでは病院には行きたくないですネ」、確かに少しの鼻水などでは、他の病気ももらいそうだし、行く必要性もないかもしれません。
でも、集団を預かる立場として、こじらせる前に行ってもらった方が良いケースもあります。月1万円、1年に医療費として12万円です。その方は、こうも言っていました。「でも訴えたとしても何も変らないし、ガマンしているんです」。

 「ガマンしている」とおっしゃった言葉が、日ごろ物静かなお母さんだけに、私には重い言葉だナと感じました。

 病時保育についても、福岡市には各区に1ヶ所しかありません。お母さん方から「本当に、女性が社会で働くのは、まだ厳しく、子どもがいるとなると、上司にイヤな顔されることもあるんですヨ」とかの話もお聞きします。

 乳幼児医療費助成制度をはじめとして、子どもたちを取りまく福祉の点では、福岡はまだまだ進んでいないと痛感しています。もっと福祉が身近になり、安心して、子どもを育成できる福岡県になれば良いナと思っています。

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