●第12回 九州厚生局と保団連九州ブロックの懇談会

第12回九州厚生局との懇談会
2021年2月4日(木)
質疑応答まとめ
 
<質問事項>
1.2020年度における各種指導等の取扱いについて
【九州ブロック】各種指導等(集団指導、集団的個別指導、個別指導、適時調査等)の取扱いについて、九州厚生局管内において変更、統一したものがありましたらご教示ください。
【厚生局】各種指導については「指導大綱」や「実施要領」により実施すべきということから、取扱いを変更・統一したものはありませんが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、今年度は、次の通り取扱うこととしております。
①集団指導は実施するが、資料を配布した場合も指導を受けたものと見なす。
②集団的個別指導は中止する。
③個別指導は実施する。ただし、病院については、緊急を要する場合のみ、病院外で実施する。
④適時調査は中止する。ただし、緊急を要する場合は、病院外で実施する。
 
2.個別指導等が新型コロナウイルス感染症の影響で実施できなかった場合の対応について
【九州ブロック】集団的個別指導に選定されることが、次年度以降の個別指導選定の目安になるルールですが、今年度の集団的個別指導の中止によって、今後の高点数による個別指導の選定のルールは、どのように変更されるのでしょうか。ルールを変更しないのであれば、2022年度は高点数による個別指導の選定は無い、という解釈でよろしいでしょうか。
【厚生局】指導大綱では、個別指導の選定基準として、「集団的個別指導を受けた保険医療機関等のうち、翌年度の実績においてもなお高点数保険医療機関等に該当するもの」と定められています。2020年度は集団的個別指導を実施していないため、2022年度の選定に当たってはこの基準による選定の対象となる保険医療機関等は無いものと考えます。
 
3.集団的個別指導の対象となる保険医療機関等の選定について
【九州ブロック】集団的個別指導の対象となる保険医療機関等の選定に際しては、2020年1月16日、厚労省保険局医療課長通知「保険医療機関等に係るデータの提供について(依頼)」の中の「都道府県別保険医療機関等平均値データの提供要領」(以下「提供要領」)に基づき、支払基金及び国保連合会からデータの提供を受けて、選定に使用する平均値一覧表データが作成されております。
その提供要領の中には、「別表7 処方箋コード」の項目があり、「2.処方箋を発行している保険医療機関」のコードがあります。
これは、平均値一覧の算出期間中(2019年4月~9月)において、1枚でも処方箋を発行したことがある場合は、「2.処方箋を発行している医療機関」に区分されるという意味なのでしょうか。それとも、例えば「概ね10枚以上の処方箋の発行がある場合」など、一定の目安となる基準等があるのでしょうか。
【厚生局】当該通知は、厚労省保険局医療課から支払基金及び国保連合会宛に通知されているものであり、当局では内容を把握していないため回答できません。
 
4.集団的個別指導及び個別指導の選定における類型区分について
【九州ブロック】前回の懇談において、在宅医療を行う医療機関は必然的に平均点数が上がることを鑑みて、診療科に関係なく「在宅医療を行う医療機関」の類型区分を設けることについて、「要望があったことは本省に伝える」とのことでしたが、その後、厚労省で議論されていますでしょうか。
【厚生局】ご要望があったことについては厚労省へ伝えておりますが、厚労省で議論がされているかについては把握していません。厚労省には関係各所より様々な意見や要望が出されており、各意見や要望に対する議論の有無等を1つ1つ確認するのは困難ですので、ご了承ください。
 
5.新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いと集団的個別指導について
【九州ブロック】新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いにより、重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関は、診療報酬の増額等の取扱いが設けられています。これにより、「高点数」を基準とする選定は、厚労省が指摘するように、①保険診療の内容や診療報酬請求の適切さを必ずしも直接反映するものではないこと、②対象となる保険医療機関等が固定化されてしまうことになります。これを機会に、「高点数」を選定基準とする集団的個別指導を廃止してはどうかと考えますがいかがでしょうか。
【厚生局】新型コロナウイルス感染症の影響も含め、平均点数による指標に対しては様々なご意見があることは承知しています。今回のようなご意見については、要望として引き続き厚労省に伝えたいと思います。なお、2021年度に関しては、高点数による個別指導は実施しないという方針が厚労省から出されています。
【九州ブロック】新たな選定基準ができるということでしょうか。それとも情報提供等による個別指導を優先するということになるのでしょうか。
【厚生局】基本的には、高点数により選定された保険医療機関以外の個別指導を実施するものと考えています。
【九州ブロック】個別指導の実施件数について、高点数により選定された保険医療機関に対する個別指導が無くなるということは、全体の件数も大幅に少なくなると理解して良いでしょうか。
【厚生局】間違いなく少なくなると思います。再指導や情報提供による個別指導等で、実施の目安となる全医療機関の4%の件数を超えることはないと思います。
 
6.高点数による個別指導の実施に係る基準について
【九州ブロック】「高点数」を理由として個別指導に選定された場合、県内で同じ「高点数」を理由として選定された保険医療機関の中で、実施の優先順位はどのように決定されているのでしょうか。例えば、平均点数が高い医療機関から先に実施するなどの基準はあるのでしょうか。
【厚生局】個別指導の実施にあたっては各県の諸事情があります。例えば、離島に所在する保険医療機関が選定された場合や、地域ごとに指導会場を設けて行っている場合等がありますので、一概には回答できません。
 
7.個別指導における持参物について
【九州ブロック】2020年3月6日厚労省保険局医療課長通知「2020年度に実施する特定共同指導等に係る取扱いについて」では、「保険医療機関等に準備を依頼する書類等」において、「特定共同指導」の「1.医科(病院)」、「2.歯科(病院又は病院歯科)」及び「共同指導」の「1.医科(病院)」の箇所で、昨年度「届出事項関係書類(施設基準にあっては、直近1年間において算定している項目に有効な届出等の写し)」とされていた記載が、「施設基準の要件を満たしていることが確認できる書類(別途連絡する施設基準)」と変更されていますが、
①病院における個別指導においても、同様の取扱いに変更となるのでしょうか。
②医療機関ごとに、「別途連絡する施設基準」は異なるということでしょうか。
③どのような基準により「別途連絡する施設基準」が指定されるのでしょうか。
【厚生局】
①病院における個別指導においても原則として同様の取扱いです。
②届出している施設基準の種類が医療機関ごとに異なることから、別途連絡する施設基準は異なります。
③医科については、厚労省のホームページに掲載の『適時調査実施要領等』でも公開されているとおり、「重点的に調査を行う施設基準」に準じて指定します。ただし、各県事務所等において必要と認める場合には、それ以外の施設基準についても確認することがあります。
 歯科及び薬局については、指導対象となった保険医療機関等が届出している施設基準のうち、確認が必要と認められたものを指定します。
 
8.指導対象の新選定指標策定の検討状況について
【九州ブロック】2019年3月に、「保険医療機関等の指導に関する新選定指標策定に係る調査に関する報告」が取りまとめられており、前回の懇談では、2018年度の基礎的調査を踏まえて2019年度は本格的に都道府県での個別指導データベースの構築を図るとのことでしたが、その後の新選定指標策定の進捗状況について、お教えください。
【厚生局】厚労省に確認したところ、現在、構築したデータベースを用いて、新選定指標策定にかかるデータの調査・分析を行っているということでした。
 
9.事務官に対する研修について
【九州ブロック】2016年、2017年の懇談時に、貴局より「指導医療官による評価の標準化について、九州厚生局では年に1~2度、各県の指導医療官を一同に集め、会議等も行い、指摘事項等の標準化に取り組んでいる」「九州厚生局が開催する研修では指導医療官の参加は強制である」と回答をいただきました。このことについて、
①上記の研修会には、事務官も参加されているのでしょうか。
②参加されている場合、指導医療官と同様に強制参加でしょうか。
③参加されていない場合、事務官を対象とした研修会は別途開かれているのでしょうか。
【厚生局】指導医療官を対象とした会議(研修会)のため、各県厚生局事務所等の事務官は出席していません。
 指導を担当する事務官のみを対象とした研修についても別途実施はしていません。指導等を行う際に事務官にとって必要な情報については、通知や事務連絡、実施要領等で示されています。また、必要な情報等は、メールでも随時発信しています。
【九州ブロック】指導医療官への研修について、例えば、定期的に臨床の現場を視察しながら、実務や臨床的な部分についての研修が行われていたりするのでしょうか。
【厚生局】少なくとも九州では臨床的な研修は行っていません。算定要件や指導の仕方等で疑義があるものを持ち寄ったり、他県ではどのように指導を行っているかを共有したり、九州管内で共通認識を持つことができるよう、研修会を行っています。

<要望事項>
1.診療報酬関連の質問に対する回答について
【九州ブロック】九州管内各県事務所への診療報酬請求関連のFAXでの質問については、電話での回答のみではなく、質問者が希望した場合には文書での回答をいただけないでしょうか。
【厚生局】各県事務所等への診療報酬関連の照会は、例年、相当数が寄せられています。各県事務所等においては、早期の回答を行えるよう取り組んでいます。文書で回答するとなると、その分、職員の負担も増え、結果として照会に対する回答が遅くなることが懸念されるため、口頭により回答しています。
 
2.集団指導及び集団的個別指導の実施について
【九州ブロック】各種集団指導(保険医療機関の新規指定時・指定更新時、診療報酬改定時等)及び集団的個別指導の実施について、九州管内では、平日の昼間の時間帯に実施している県が大半です。
しかし、平日の昼間の時間帯は、多くの医療機関は患者の診療を行っている時間帯であり、平日の昼間に集団指導又は集団的個別指導を受けるためには、その時間帯は医療機関を休診にせざるを得ず、患者への診療に少なからず支障が出ているのが現状です。
特に、指導会場から遠いところに所在する医療機関の場合は、指導を受けるためには、代診を立てる、あるいは終日休診とせざるを得ないケースもあり、患者への診療に支障が出るだけではなく、医療機関の経営面にも多大な損害が生じます。
つきましては、集団指導及び集団的個別指導については、下記の方法で実施していただけないでしょうか。
①原則、平日の夜間に開催していただけないでしょうか。
②出席方法については、現地(指導会場)での出席に加え、遠方に所在する医療機関のことを考慮して、WEBを活用した出席も可としていただけないでしょうか。
【厚生局】
①集団指導、集団的個別指導については、各県の状況に応じて、平日の夜間に実施している県もあることは把握しています。平日夜間に開催してほしいという要望は各県事務所に伝えますが、実際の指導日時、場所については、各県事務所が諸事情を勘案し、決定することになります。
②WEBを活用した出席に関するご要望ですが、九州厚生局独自での取扱いができません。ご要望があったことを厚労省に伝えます。
【九州ブロック】指定更新時の集団指導について、今年度はCD-Rが郵送されてきて、視聴することで指定更新時の集団指導を受けたこととするという案内があったと聞きました。指定更新時の集団指導について、九州管内では、通常はどのような形で行われているのでしょうか。
【厚生局】九州管内では、基本的には指導会場に集まってもらって集団指導をするということにしておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、今回の指定更新時に関してはCD-Rを送付し、視聴していただく方法で統一しています。もし何らかの理由で視聴ができない場合には、資料の郵送にも対応しています。
 
3.平均点数の算出における歯科での補正について
【九州ブロック】医科の平均点数は院内処方と院外処方の医療機関で補正されておりますが、歯科は、補正が設けられておりません。例えば、口腔カンジダ病で処方する薬剤の中には一週間分の処方で1,000点を超えるものもあり、院内処方と院外処方の歯科医療機関では差が生じます。平均点数を算出する際、歯科でも医科のように補正していただくよう、本省に要望していただけないでしょうか。
【厚生局】ご要望があったことを厚労省に伝えます。
 
4.個別指導結果通知の早期発出について
【九州ブロック】個別指導を受けた保険医療機関は、指導結果が送られてくるまでの間、不安で落ち着かない状態の中、患者の診療を行いながら日々を過ごすことになります。
実際に、個別指導を受けた医師から「個別指導を受けてから2カ月以上経つが、まだ個別指導の結果通知が来ない。もしかしたら何か問題でもあったのだろうか」といった相談が寄せられることもしばしばあります。
やむを得ないケースもあるとは思いますが、それ以外の場合は可能な限り早期に発出していただきますようお願いいたします。
【厚生局】各県事務所には、原則、指導結果通知は指導日の1カ月後ぐらいまでに発出するよう周知しているところですが、各県事務所の諸事情によって遅れているものがあることは把握しています。今後も、指導結果通知の早期発出について各県事務所に周知していきます。
 
5.個別指導における指摘事項等について
【九州ブロック】個別指導の結果通知と一緒に送られてくる「個別指導における指摘事項等」について、個別指導の場では実際に指摘を受けていない事項等が、「個別指導における指摘事項等」として記載されていることがあります。
個別指導の場で実際に指摘し、医療機関から当該指摘事項に対する説明や意見を聴取していない事項等については、「個別指導における指摘事項等」の中に記載しないよう、各県事務所に周知していただきたいと思います。
【厚生局】「個別指導における指摘事項等」につきましては、各県事務所等が個別指導の場で実際に指摘を行った内容について記載していると理解しております。結果通知の指摘事項に関することを含め、今後とも適正に個別指導を実施するよう各県事務所等には、周知していきたいと思います。
 
6.個別指導における全ての対象患者名(30人分)を早期に通知することについて
【九州ブロック】指導前日における医療機関の多大な準備負担を軽減する目的で、個別指導における全ての対象患者名(30人分)を早期に通知することを、前回の懇談に引き続いて要望いたします。改めて本省への働き掛けをお願いいたします。
 
7.各県の保険医協会と貴局との懇談について
【九州ブロック】前回の懇談においては、「(各県の保険医協会と)各県事務所との懇談はご遠慮いただき、意見は当局との懇談で伺いたい」とのことでした。
それでは、各県での個別案件について懇談の要望があった場合には、各県の保険医協会と貴局との懇談を実施していただけますか。
【厚生局】意見や要望、要請的な事項に関しては、九州厚生局として統一的かつ効率的な対応をすべきであるという認識の下で、この懇談会の場で、個別案件も含めて意見交換しているものと考えています。保険診療等に関する個別の質問等については、これまで通り各県事務所で適切に対応していきます。
【九州ブロック】保険診療上のことで個別案件があり、どうしても各県事務所とのやりとりが困難な場合には、貴局へ個別に懇談を申し入れてもよいでしょうか。
【厚生局】まずは一度、各県事務所へご連絡いただいて、その案件の内容によっては当局で対応することもあろうかと思います。それが個別的なものか、特異的なものなのか、九州として統一して回答すべきものなのかにもよります。

<その他>
1.柔道整復師に対する指導について
【九州ブロック】過去の懇談で柔道整復師に対する指導は行われていると回答されていますが、柔道整復師に対する集団指導や個別指導等は現在も行われているのでしょうか。
【厚生局】柔道整復師に関しても、保険医療機関、保険医と同様の形で、新規であれば集団指導を行っています。問題があるところについては個別指導、不正が疑われるという場合には監査を行って、施術に係る療養費の受領委任の中止という措置を取っています。なお、現在はコロナ禍のため、保険医療機関と同様に、集団指導は会場に集めて実施することはできず、個別指導についても本当に必要な個別指導だけを行っている状況です。
 
2.社保と国保の審査の差異について
【九州ブロック】過去の懇談の中で、社保と国保の審査に違いがあることについて要望を申し上げてきましたが、最近でも審査格差があると感じています。現在、厚労省の主導により、「審査支払機能の在り方に関する検討会」も定期的に開かれていますが、審査結果の不合理な差異の解消について、進捗状況等がもし分かれば教えてください。
【厚生局】進捗状況等については当局では把握しておりません。
【九州ブロック】差異の解消に向けてスピード感をもってやっていただきたいということを要望として上げていただければと思います。
 
3.レセプト記載要領のコード化について
【九州ブロック】2020年10月診療分(11月審査分)から始まったレセプト記載要領のコード化の問題について、事務の簡素化が目的とのことでしたが、実際には事務作業が非常に煩雑になり、事務職員は休憩時間を削ってコードを入力しているような状況です。このコロナ禍で、診療報酬改定時の説明会(集団指導)も十分に行われなかったこともあるため、このコード化をしばらくは凍結していただきたいという要望を厚労省に上げていただけないでしょうか。
【厚生局】内容を確認し、厚労省にはご意見がこの場であったことは伝えます。
 
4.コロナ禍における指導について
【九州ブロック】現在、個別指導の現場でも、フェイスシールドやエリア分け等、感染対策を行いながら指導していただいているようですが、机の間隔が十分に空いていないなどのケースもあるため、被指導者からは、指導会場での感染リスクに対する不安の声が少なからず寄せられています。よって、このコロナ禍においては、指導会場で行ういかなる指導も中止していただければと考えています。特に共同指導となると厚労省の指導医療官が現地に来て指導が行われます。感染拡大防止の観点から、共同指導等は特に中止もしくは延期していただければという要望です。
【厚生局】この場でご要望があったことはお受けしますが、厚労省から2020年度、2021年度の指導の方針が出されますので、それに従って今後、業務を行っていきます。感染対策をしっかりしながら、必要な指導は行っていきたいと考えております。
 
5.各厚生局管内での保険医の異動に伴う保険医登録の変更届について
【厚生局】保険医の登録をしている先生方で、例えば県を越えて異動する場合は、その旨の変更届を当該保険医から異動前の県事務所に出していただくことが今まで必要でした。今後は、九州管内であれば九州厚生局長として保険医登録を受理しているため、九州管内での異動については変更届が不要となります(編注:2021年2月10日に改正省令が公布・施行)。
例えば、福岡県で最初に保険医登録された先生は、「福医」や「福歯」の保険医登録票をお持ちです。仮に今後、佐賀に異動したとしても変更届は不要のため、その先生は佐賀に異動しても「福医」「福歯」の登録票を使っていただきます。
ただし、各厚生局間の異動(九州から関東へ異動する等)であれば、これまで通り変更届が必要です。

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